痛みをとるために

膝の痛みに筋トレは有効か? 状況に合わせて3つの対処法を紹介

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膝の痛み 筋トレ

膝の痛みを改善する方法の一つとして「筋トレ」は有名ですが、筋トレをして筋力を強化すれば膝の痛みが改善されると考えていませんか? また誤った方法での筋トレはかえって膝の痛みを悪化させてしまうこともあります。今回は筋トレがどのような膝の痛みに有効とされているのかを詳しく解説します。

筋トレが膝の痛みに逆効果となる例

膝の痛みは病院に行っても湿布を渡されるだけで根本的な解決方法が乏しいのが現状です。痛みの程度によって手術が選択される場合もありますがほとんど場合は「筋トレ」をして筋力を強化することが良いとされています。しかし、必ずしも筋トレは膝の痛みを解決するとは限りません。ここでは膝の痛みをかえって悪化させてしまう可能性のある要因について説明してきます。

(a)靭帯

膝の痛みを引き起こす原因の一つに「靭帯」があります。膝の関節には強固な靭帯が複数存在し、過度な負担や衝撃によって損傷を受けると痛みの原因となります。一度損傷を受けると完全な状態に戻ることはなく、半永久的に痛みを出し続けることもあります。膝の痛みが靭帯によるものの場合はいくら筋トレをして膝の筋力を強化しても痛みは治りません。まずは靭帯に問題がないかを検査して調べることが必要です。膝が痛いからといって筋トレをしても結果的に状況をさらに悪化させてしまうことのないように注意しましょう。

(b)軟骨

膝の関節には膝にかかる衝撃や負担を和らげる役割を持つ軟骨組織が存在します。非常に繊細であり、加齢によっても劣化していく繊細な組織です。靭帯と同様に過度な負担や衝撃によっても損傷を受けることから膝の痛みの原因としては有名です。これも軟骨に問題があって膝に痛みを引き起こしている場合に、いくら筋トレをしても痛みは改善されません。反対に、筋トレによって軟骨の損傷を進行させてしまう可能性もあります。スポーツで膝への衝撃が多い場合や運動で膝を酷使している場合は筋トレではなく、軟骨組織への治療が必要です。

(c)アライメント

アライメントとは「関節の位置関係」を意味する言葉です。関節の位置関係が大きく乱れた場合は「脱臼」と呼ばれますが、アライメントはもっと狭い範囲での位置関係の乱れを指します。膝は大腿骨の重みを下腿骨で受け止める構造をしていますが、このアライメントが乱れると「O脚」や「X脚」と呼ばれる膝の形になります。この場合もアライメントの乱れを先に改善すべきです。O脚やX脚の原因が「筋力不足」であるという見解もありますが、O脚やX脚といったアライメントの乱れが改善されない限り、どんなに筋トレをして筋力を強化しても痛みは改善しません。アライメントの改善が先で、その後に筋トレをすることが望ましい順番です。

膝の痛み 筋トレ

筋トレをすることで改善が期待できる膝の痛みとは

筋トレをすることで改善が期待できる膝の痛みとはどんな痛みでしょうか。前述のとおり、筋力と関係のない要素で膝に痛みが出ている場合は筋トレに効果はありません。ここではどのような膝の痛みに対して筋トレが有効なのかを解説します。

(a)筋力不足

膝の関節の動きに関連する筋肉量が、特定の運動に必要な筋肉量を満たしていない場合は運動によって膝に痛みが生じます。これは筋トレをすることで筋肉量が増強されて痛みを改善することができます。

【マラソンのときの痛み】

マラソンやランニングでは膝の痛みを引き起こしやすといえるでしょう。特に運動として走り始めて最初の数カ月は走るのに必要な筋力が追い付いておらず、短い時間、距離のランニングでも膝が痛くなります。このような膝の痛みは膝周りの筋肉に対して筋トレを行なうことで膝の痛みを解消することができます。短い時間、距離のランニングから開始して徐々に長い時間、距離へと移行していくことでも筋力が強化されていきます。長時間、長距離のランニングを目的として別メニューの膝の筋トレを導入することもオススメです。マラソンやランニングは長距離を走ることが前提なので、膝への負担を少しでも軽減するフォームの改善やシューズの軽量化、クッション性の強化なども同時に取り組みましょう。ランニングのときは膝に痛みのない状態が理想で、ランニングと並行して筋トレを行なうことがケガや痛みを予防することに繋がります。

【登山のときの痛み】

登山で山登りをしていると膝が痛くなることがあります。登りであっても下りであっても膝への負担は相当なものになります。また登山中に膝が痛くて動くことが困難になってしまうと遭難に繋がりかねません。しかし登山中の膝の痛みは膝周りの筋肉をトレーニングすることで改善できます。筆者も登山を趣味としていますが、最初の頃は毎回膝に激痛が走りました。そのたびに「自分には登山は向いていない」と悲しい気持ちになりましたが、何度も山に足を運ぶうちに膝の痛みが出なくなりました。おかげで長い時間、距離の縦走もできるようになりました。ザックの軽量化やストックの使用も含めて膝への負担軽減策も重要ですが、ランニング同様、登山とは別で膝周りの筋肉の強化をトレーニングとして取り入れることが良いでしょう。

【ウォーキングのときの痛み】

ウォーキングの運動量はランニングや登山に比べれば膝への負担は少ないでしょう。しかし普段の日常と比べれば十分な運動です。普段の生活で歩いていても膝は痛くない、でも散歩やウォーキングでは膝が痛くなるというケースもあります。これもやはり筋力不足が原因で、膝周りの筋肉のトレーニングで克服することが可能です。トレーニングとして筋肉に負荷をかけるのも良いですが、まずは水中歩行など膝の関節に負担のかからないトレーニングから筋力強化を開始してみるのもオススメです。

【変形性膝関節症の痛み】

変形性膝関節症では膝の周りの筋肉強化が推奨されています。膝の関節の変形度合いにもよりますが筋トレで筋肉を強化することで変形の痛みを軽減することができます。これはリハビリ施設などでも広く実践されていることですが、関節のさらなる変形を予防する意味合いも含まれています。しかし変形性膝関節症ではすでに膝の痛みが強いことがほとんどで、筋トレそのものが難しいケースもあります。「痛みの改善」というより「悪化の予防」という視点で普段から歩くことを習慣化することが大切です。

膝の痛み 筋トレ

(b)術後のリハビリ

膝をケガした際に手術を行ったあとに筋トレで膝周りの筋肉を強化することは非常に有効です。ケガと手術で膝の筋肉が低下してしまいます。膝の筋トレは膝が回復して日常生活を取り戻す上でも「必要」となる要素になります。過度な筋トレはケガの再発のリスクがありますが、医師の指導の下で適切な負荷コントロールをしながら筋トレを行いましょう。

膝の痛みに対して筋トレは有効な解決手段です。しかし靭帯や軟骨といった関節の構造に問題がある場合は筋トレは悪化に繋がります。まずは膝の痛みの「原因」をしっかりと見極めることが大切です。

膝の痛み克服にオススメな3つの筋トレ

(a)膝の筋トレなら空気イス

膝は多くの運動で痛みを抱えやすい関節です。またサッカーやバスケットなどの体の衝突が多いスポーツで負傷しやすいです。捻挫や靭帯損傷といった要因がなく痛みを感じる場合は筋トレによって痛みを克服できる可能性があります。膝周りの筋肉強化におススメなのが「空気イス」です。これはトレーニング器具が不要で自分で負荷をコントロールできます。はじめは壁に背面で体重をあずける格好から徐々に膝を曲げていきましょう。このトレーニングは関節運動(屈伸)がないので非常に安全に行えます。膝を曲げてまずはイスに浅く腰掛けるイメージで楽な膝の角度をキープするところからスタートします。全く苦にならない角度をキープして太ももの筋肉が少しづつ苦しくなっていく感覚が出てくるのを待ちます。この状態を10分・20分・30分と段階的に、理想は60分程度です。慣れてきたら読書でもしながら継続しましょう。あとは膝の角度を徐々に深くしていき90度前後を目指しましょう。

(b)さらなる筋トレは馬歩

あまり聞きなれない言葉ですが、場歩とは壁に使わずに空気イスをする筋トレです。立っている姿勢から腰を落とし、その状態をキープするものです。膝を曲げるというより”腰を落とす”イメージが大切です。壁を使う空気イスより膝への負担は大きくなりますが効果的な筋力アップが期待できます。登山やトレランでもっと強靭な脚力が欲しいというひとにもおすすめできるのが馬歩です。
馬歩も膝の角度によって負荷が調節できますが同時に腹筋に力を入れて背筋をまっすぐに伸ばすことが大事です。下半身は「く」の字で上半身はまっすぐです。馬歩ははじめのうち10分もやれば結構な疲労感が太ももにでます。負荷の量を増やすペースは空気イスより緩やかな方が安全です。膝の角度が40度くらいでも十分なトレーニングになります。馬歩は膝の角度をいかに深く曲げるかというより、馬歩の姿勢をどのくらいの時間キープできるかを目標にしましょう。40分以上の場歩をキープできるようになれば山の中でも走り回れるくらいの脚力を手に入れることができます。

膝の痛み 筋トレ

膝の痛み 筋トレ

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(c)水中歩行

筋トレの前段階として膝よりも脚力全体の強化としては水中歩行も良いでしょう。膝への負担を十分に軽減しながらも足全体に負荷をかけることができます。おおよそ一回の水中歩行を30分~40分とし、週3日以上を目指しましょう。

膝の痛みとスクワットの相性

一般的に膝の筋トレには「スクワット」が有名です。しかしスクワットは膝の関節に何度も「屈伸」の負荷を加える行為です。すでに膝が痛い、膝に負担を抱えている場合にはスクワットをおこなうことそのものが「危険」な場合もあります。スクワットは膝に痛みがない状態で、さらなる筋力強化を目指す場合に有効な方法と理解しましょう。
「空気イス」「馬歩」の2つの方法は主に膝に痛みがある人にオススメです。膝の関節への負担を軽減しながら太ももとふくらはぎの筋肉を強化することができます。
どのトレーニングも共通して意識していただきたいのが筋肉痛とその回復です。トレーニングを何回か行うと筋肉痛になります。筋肉痛のタイミングでトレーニングの負荷量を少し軽めにすることが大事です。いつもより軽めのトレーニングで筋肉の回復をじっくりと待ちましょう。そして筋肉痛が軽減され、「まだ少しだけ筋肉痛が残っている」状態でいつもの負荷、もしくは少しだけ多めの負荷でトレーニングをおこないましょう。
逆に筋肉痛にならないレベルのトレーニングでは筋力アップが期待できません。必ずトレーニングの初期段階で筋肉痛のおこる負荷の量や時間を把握しましょう。

 

 

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