よくある痛み

痺れのある腰痛は放置厳禁! 取るべき対策と3つのアドバイス

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腰痛 痺れ

お尻や足に出る「痺れ」は腰痛と深い関係があります。みなさんこんにちは。笹塚トレース整骨院の石垣です。安易に考えて放置すると、回復が難しくなってしまうことも……。今回は「様子を見ても良い」痺れと「すぐに対策を取るべき」痺れの違いついて解説します。あなたの痺れの状態と照らし合わせて読み進めてください。

痺れが伴う腰痛が危険な理由とは?

腰痛という言葉は腰周辺の痛みを表します。単純な疲労や筋肉の硬さが原因の腰痛であれば大きな問題とはなりません。しかし腰痛に「痺れ」が伴う場合は、腰痛の原因に大きな疾患が隠れている場合があります。原因が明確で一時的な痺れであれば自然と回復していきますが長期間にわたり放置された痺れは回復にも時間がかかり、治るまでに何年もかかることも珍しくありません。一時的・短期間かどうか、痺れが軽減されていく感じがあるのかどうかが判断のポイントにです。痺れを放置することは、さらなる症状の悪化を招きます。ここでは痺れを引き起こす腰痛の隠れた原因について解説します。

「痺れ」を引き起こす可能性のある腰痛

痺れを引き起こす可能性のある腰痛は複数存在するので確認していきましょう。

(a)ヘルニア

ヘルニアといえば腰痛の代名詞であり、「腰が痛い」だけでなく「痺れ」や「足の筋力低下」といった複数の症状が伴うことが多い病気として有名です。ヘルニアの確定診断にはMRI検査が必要ですが、ヘルニアの可能性を考える際の判断基準として「痺れ」は重要なポイントになります。人によって「両足」「片足のみ」「指先」など痺れの範囲や程度は様々です。お尻や足に痺れを感じている人は比較的重症な腰痛を患っているケースが多く、腰痛の期間、痺れが出た時期など症状の時系列を整理して判断することが求められます。 症状の程度によってヘルニアの回復手術が選択されることもあるため、様子をみるとして半年程度とし、マッサージなどを受けても改善がみられない場合は専門医に相談しましょう。

(b)脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)

脊柱管狭窄症は背骨に構造の一部である脊柱管が狭くなって起こる病気です。ヘルニアのような「腰痛」「痺れ」といった症状のほかに「間欠性跛行」という歩行時に特徴的な症状が現れます。歩いていると腰が痛くなり、前かがみになって休むと痛みが軽減されるといったリズムを繰り返すのが特徴です。腰椎の分離すべり症や加齢が一因となることがあります。 脊柱管という構造が変形し起こる症状のため、これによって起こる「痺れ」の場合は自然回復は難しいと判断されます。また手術でも完全に回復するとは限らず、痺れが出た初期の段階で検査を行い予防的観点で悪化を防ぐことが重要です。

(c)腰椎分離症(ようついぶんりしょう)

腰椎分離症は若い年代のハードな運動に伴い発生することが多く、年齢・運動環境・各種検査で比較的判断はつきやすいとされています。しかし、この病気のベースには疲労骨折があり、完治までに著しく運動や生活に制限を受けることになります。 また腰椎分離症が原因となって腰痛を引き起こす可能性もあり、適切な処置を怠ると治らない腰痛と共に人生を歩むことになりかねません。病状に応じてMRI検査が選択されるため、必須というわけではありませんが他疾患との鑑別も含め専門医が判断します。 ・ハードな運動を継続している(部活など) ・反り腰傾向が強い ・腰椎の疲労骨折後、適切な処置を行わなかった 強い腰痛を軽視し痛み止めやコルセットで運動を継続した結果、将来にわたり腰痛リスクを高めてしまうため、やはり腰椎分離症の臨床経験を持つ国家資格者または専門医の受診が必要です。

(d)糖尿病

糖尿病の神経障害として「痺れ」が出現します。すでに糖尿病に罹っていて治療をしているケースであれば痺れとの関連は容易に判断ができると思います。しかし自分で気が付かないうちに糖尿病の状態になっているケースでは判断が難しいこともあります。また腰痛が伴うこともあり専門医の判断が必要になります。

痺れの状態から判断する取るべき対策と3つのアドバイス

しびれが「ある」というだけでなく、どのような状態を正しく認識して対処することが大切です。

(a)痺れが一時的なら予防策を講じて様子をみる

長時間の正座やデスクワークで足が痺れるケースは一時的な症状と考えることができます。痺れは神経が圧迫や締め付けを受けることで出現します。反対に神経の圧迫や締め付けが解消されれば痺れも解消されます。つまり一時的な痺れであれば原因を解決することで解消します。痺れが出現した状況(長時間の正座、デスクワーク)を分析し予防することが大切です。例えば3時間の正座で足がしびれる場合は2時間おきに正座を解き神経に加わる圧迫や締め付けを緩和してあげることが予防になります。このような対策により痺れが解消されるようであれば予防を意識しながらしばらく様子見で経過をみましょう。腕枕で腕が長時間圧迫を受けた際に起こる痺れも、圧迫が解除されることで痺れも軽減されていくようであれば様子をみて問題ありません。 神経の圧迫や締め付けは筋肉が硬直することでも起こります。運動やストレッチ、マッサージなどの活用もオススメです。

(b)継続する痺れは病院で検査が必要

痺れが一定期間(数週間から数か月の単位)続く場合、様子をみる期間は過ぎたと考えましょう。痺れの程度が軽度であっても痺れが継続するということは神経への圧迫や締め付けも継続していると判断します。神経は筋肉と違い、圧迫や締め付けといった負担が継続してかかると不可逆的(元に戻らない)変化を起こします。つまり神経が果たす役割や機能は、一度失われてしまうと回復しないのです。このようなことからも継続する痺れは身体が発する危険信号であり、放置することは好ましくないのです。MRIやCTといった各種検査で原因や状況を把握し早急な対策が必要です。

(c)判断が難しい痺れへの対応

上記では、一時的な痺れであれば予防策を講じて様子をみると説明しました。しかし痺れは一時的であることもあれば数日間継続することもあり、判断の難しい痺れもあります。また痺れの程度が違和感レベルの軽症なのか、ビリビリとした電気が流れているように感じるのかによっても判断が分かれます。マッサージや整体、ストレッチで軽減する場合もあります。 判断が難しい場合は痺れの程度ではなく、日常生活の不便度合いを基準としましょう。。例えば「痺れが気になって眠れない」「痺れの感覚によって歩く時のバランスが不安定」という場合は何かしらの対策が必要と判断します。反対に「痺れがあっても日常生活は問題ない」「腰痛もあるが比較的痛みは少ない」という状態であれば様子をみるのも良いでしょう。

病院に行くほどの痺れではない。でも気になりだしてから数カ月が経つ。そんな何気ない症状の陰に潜む重大な病気についてまとめました。
自分の判断だけでは心配な人は、それぞれの病気について臨床経験をもつ国家資格者または専門医を受診することをお勧めします。

検査は”異常”があるから受けるだけでなく、”安心”を得るために受けるのも有効活用の1つです。ぜひ参考にしてください。

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