ケガ

筋肉や関節における「古傷」の改善に効果的な3つのアプローチ法

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古傷

”古傷が痛む”という経験はありませんか? 交通事故での首のむち打ち症、サッカーやバスケ、ラグビーなどで多い膝のケガなど、ケガをしてから数年から十数年後に現れる鈍い痛みのことを「古傷」と呼びます。ケガをしたとしても痛みが完全に消え、治ったと思っていたにも関わらず、ケガが時間の経過を経て痛み出すのが特徴です。ケガした当時のような強く鋭い痛みではなく、鈍くそして深部で感じることが多いです。またケガをした当時に適切な処置を行わずに放置したことにより起こり得る痛みです。原因がわからない痛みでも「古傷」という考え方を取り入れることで改善への道筋が発見できるかもしれません。今回は「古傷」の考え方について解説します。

古傷の実態とは

古傷は昔から存在する考え方ですが、古傷を理解しているひとは「経験者」であることがほとんどです。実際にケガをして、一度は回復したにも関わらず、似たような痛みが再発するような感覚です。また激しい痛みではなく、むかしケガをしたことを「思い出させる」ような痛みであることが多いです。ここでは「古傷」について解説していきます。

(a)「古傷」の医学的に明確な定義とは?

古傷という概念は医学的に明確な定義があるわけではありません。整形外科では骨折や重度の脱臼、アキレス腱断裂などの治療のために行なった「手術」の後に起こることがあります。また整骨院では靭帯損傷や肉離れなどのケガの後に起こるケースがあります。これらは医学的に「完治」と判断された状態を経て、起こります。例えば骨折した後にきちんと骨が修復されているという医学的に問題がない状態や、断裂した腱や靭帯が再建され、医学的に問題がない状態まで回復したと判断されても、時間の経過でおこることがあります。つまり古傷とはいわゆる”医学的に”という範疇の外側にある概念です。ケガの後、適切な処置を施したのちに完治しても、時間の経過を経て出る痛みは医学的に問題がないと判断されます。特に西洋医学的観点ではレントゲンなどの検査で異常が見つからなければおこなう処置もありません。臨床の現場では、「特にケガをした覚えがないのに痛む」「むかしケガした場所が痛む」「天気の変わり目のタイミングで痛む」といった状況から総合的に判断します。ぶつけたり、ひねったりというケガの直後に痛むものは通常のケガで、そのケガが改善し数年単位で時間が経過したあとに「似てる痛み」が「天気」や「体調」の良し悪しによって出現する痛みを「古傷」として解釈します。

(b)古傷のメカニズムとは

例えば足首の関節を強く捻り大きく腫れあがったとします。このとき、からだの内部ではケガの修復に必要な炎症がおこり、損傷をうけた組織の修復が行われます。組織の修復が完了すると炎症が沈静化して痛みも消えるという流れです。炎症→修復→沈静化という一連の流れがきちんと行われることで「ケガが治る」と判断されるわけですが適切な処置が行われないと組織の修復が不完全で終了してしまい、結果的に痛みを残すということになります。
このケースでいえば足首を捻ったあときちんと「固定」をおこない患部を保護するように安静を保つことで正常な状態へと回復していくことがほとんどです。しかし固定を解除するタイミングが早すぎたり、痛みが残る時期に運動を再開したりなどの要因によって組織の修復が不完全に終了してしまうことがあります。
後遺症と似ている概念ではありますが、古傷は上記のような「不完全な修復」と「時間の経過」という明確な要因があります。

(c)古傷に改善の可能性は?

前述のとおり、いわゆる”医学的に”問題がない状態なので医学的に確立された方法はなく、時間の経過による自然治癒力に期待するしかありません。この自然治癒の促進を目的に温熱療法や運動、筋力トレーニング、ストレッチをおこなう考え方もありますが、あまり大きな変化は期待できないのが現状です。
実際の臨床の現場ではマッサージや指圧などのアプローチによって古傷の改善を狙う場合があります。その根底にあるのは主に「不完全な修復」に対するもので、古傷の痛みのある筋肉や関節とその周辺の血流を促すことが重要になります。
最初に負ったケガの程度、そのケガに対する処置方法によって結果が大きく左右されるので、改善の度合いもマチマチですが、臨床の現場にいるとこのような古傷と思われる痛みの改善を希望するニーズは非常に多いのです。もしあなたが古傷と思われる痛みで悩んでいるなら、整骨院やマッサージ治療院に相談してみることをおすすめします。古傷のアプローチに臨床経験をもつスタッフがいればチャレンジしてくれるはずです。

古傷

古傷の改善に効果的なアプローチ方法とは

むかしのケガが再び痛み出すケースでは、病院で検査をしても異常が見つからないことがほとんどです。つまり「治療すべき箇所がない」という状態です。このような場合、整骨院や整体院でリハビリや施術によって改善を試みることがオススメです。ここでは古傷の改善に効果的な方法について解説します。

(a)マッサージや整体による筋肉へのアプローチ

臨床の経験上、古傷と判断される症状には筋肉へのアプローチが効果的です。関節を動かすことで出る痛みであれば、その動きに関連のある筋肉にアプローチします。上述のように「不完全な修復」が根底に考えられる場合、受けた傷の周辺の筋肉が血行不良に陥ることがほとんどです。筋肉自体のストレス、関節にかかるストレスを軽減させることができれば古傷の改善が十分に期待できます。筋肉はレントゲン検査で状態の判断ができません。故に病院では対処法がありません。病院の検査で異常が見つからない場合でも、筋肉へのアプローチを軽視してはいけません。

(b)リハビリやトレーニングによる筋力強化

どんなに高度な治療を受けて万全に回復したとしても、痛みが完全に消えないこともあります。このようなケースでは筋肉や関節へ「動き」の改善を目的にリハビリテーションがおこなわれます。つまり痛みの原因は「1つ」とは限らないのです。靭帯の断裂は検査でわかります。しかし筋肉の微細な断裂は見逃されてしまうこともあります。痛みの原因が複数あることを前提に考えると、リハビリが大きな意味を持つことになります。時間が経過した「古傷」であってもリハビリによって筋肉や関節の動きをスムーズにしてあげることで改善が期待できます。またトレーニングも同様に、損傷した筋肉や靭帯を補助的にサポートする筋肉を強化してあげることで余計な負担が減り、古傷の症状を沈静化することができます。

(c)サポーターや温熱治療

古傷の原因となるケガの中でも「複雑骨折」や「完全脱臼」など比較的重症なケースでは、いくら筋肉にアプローチしても症状が変化しないこともあります。このような場合では日常的にサポーターなどの簡易的な固定具を装着することが重要です。負担軽減と悪化の予防が主な目的ですが、サポーター装着による「安定感」は古傷の症状を忘れさせてくれます。根本的な改善は難しいですが、古傷の症状を抱えるひとはサポーターを手放せないことが珍しくありません。また古傷の特徴でもある「鈍痛」「奥の方が痛む」といった痛みには患部を温めることが症状を和らげてくれます。反対に古傷の箇所を「冷やす」と感覚的に悪化するように感じる場合があります。そのため古傷の症状は冬などの寒い時期に気になることが多く、夏のような温かい時期にはさほど気にならないこともあります。古傷の箇所を冷やさないように注意し、夏場であってもサポーターを装着し温めることを心掛けましょう。

あなたが原因不明と思っていた痛みが、もしかすると以前に痛めた「古傷」が原因かもしれません。昔の記憶を掘り起こし検証してみましょう。

 

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