慢性的な痛み

足首が原因かも!? 背中の痛みを引き起こす足首の形とは

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背中 痛み 原因

背中の痛みは原因が明確なものと、そうでないものがあります。原因が明確な背中の痛みであれば対処法があります。しかし、原因がわからない背中の痛みは様々な「視点」から原因を探る必要があります。今回は意外な原因で背中の痛みを引き起こした事例とともに、背中の痛みについて解説します。

背中の痛みの原因となる要因

病院の検査で原因が判明するもの、または日常生活に原因が潜んでいることが比較的容易に理解できるもので背中の痛みを引き起こす原因について解説します。

(a)病気

主に内科的な病気(胆石症、腎臓結石など)では、内臓器の状態により背中に痛みを感じることがあります。内科的病気による背中の痛みは「比較的痛みが強い」「短期間で痛みが強くなる」など、自身でも緊急性を感じるような場合が多くあります。そのため「これは病院に行くべきではないか」とすぐに判断することができます。また検査をおこなえばどのような疾患の可能性があるかすぐに判断することができます。

(b)側弯症

側弯症は生まれながらに背骨がゆがんでしまう先天性側弯症と、成長とともに背骨が歪んでしまう後天性側弯症があります。先天性側弯症であれば本人がその影響を理解していることが多く、根本的な解決方法がないことも理解している場合がほとんどです。一方、後天性は本人の自覚無しに背骨の歪みが進行しているケースがあります。背中の痛みで病院を受診した際にレントゲン検査で判明するパターンです。後天性であっても完全に背骨の歪みを改善することは時間が必要です。しかし背骨が歪んでしまう原因を突き止め、背骨への負担を軽減してあげることで症状の改善は十分に可能です。

(c)睡眠時の姿勢

睡眠時の姿勢で横向きやうつ伏せでの睡眠は背骨に大きな負荷をかけてしまいます。実際の睡眠時は横向きやうつ伏せの姿勢では痛みなどの症状が少なく、日中のデスクワークや立ち姿勢で背中の痛みを実感することが多いのが特徴です。つまり「睡眠時の姿勢が背中の痛みに関係している」という認識が得られにくいのです。睡眠という毎日の習慣が、背中に悪影響を及ぼすことを理解することが大切です。

(d)猫背、反り腰

猫背、反り腰は背中の筋肉に非常に強いストレスを与える要因です。猫背や反り腰といった背骨の歪みを引き起こす要因は数多く存在しますが、猫背や反り腰といった外見上の姿勢が確認できるだけでも背中に痛みを引き起こしている可能性が考えられます。反り腰は腰の位置の背骨の形状を指しますが、反り腰の傾向が強いと猫背も同時進行で強くなります。つまり反り腰や長期間に及ぶ慢性的な腰痛を抱えているケースでは時間の経過と共に背中の痛みを誘発することがあります。背中の痛みであっても、腰の状態を確認することが重要です。

背中 痛み 原因

明確な原因がわからない背中の痛みへの対処法

病院の検査で異常が見つからない、日常生活においても考えられる原因が見当たらない場合は、身体が発しているサインや特徴から原因を分析する方法があります。

(a)左右差

身体に現れる特徴の1つとして「左右差」があります。「筋肉の硬さ」「緊張度合い」「肩甲骨の位置」「関節の可動域」などです。これらのポイントを身体の左右差として比較した場合に「なぜ背中が痛いのか」という原因を探る材料となります。筋肉の硬さや緊張度合いといった身体の左右差は根本的な原因ではなく「なにか」別の根本的な原因によって引き超されていると考えることができます。例えば「睡眠時の姿勢によって背中の筋肉の硬さに左右差が生じているのではないか」といった仮説です。原因が直接的に背中の痛みを引き起こすとは限りません。何かの影響を受けることで間接的に背中の痛みを引き起こす可能性も検討する必要があります。

(b)精神的ストレス

最近では「心因性腰痛」ということが認知されるようになりました。精神的・心理的要因によって腰痛が引き起こされるという考え方です。同様に精神的・心理的要因によって背中に痛みを引き起こすケースがあります。苛立ち、葛藤、不安、情緒不安定、恐怖、プレッシャーなどのストレスにより背中の筋肉が硬くなり痛みを発します。また自律神経が交感神経優位に極端に傾くことで血流が悪化し、慢性的な倦怠感や重だるさといった症状を誘発します。背中の痛みと精神的・心理的要因の関連を本人が自覚していることはほとんどありません。原因がわからない背中の痛みのケースでは精神的・心理的要因の可能性も考える必要があります。

(c)足首の歪み

足首の歪みは一見すると関連がないように感じると思います。しかし背中の「痛み」または「歪み」を訴えるケースに多く共通する特徴として「足首の歪み」があります。特に後天性の側弯症や筋肉の硬さ、緊張度合いの左右差が認められるケースでは顕著な特徴といえます。直接的な関連を示す研究データなどはまだありませんが、筆者の臨床事例では多くみられることから背中の痛みの事例では必ず「足首の歪み」をチェックします。足首の歪みによる影響として考えられるのは「正しく歩けていない」ことです。あくまでも仮説ですが、足首の歪みが背中の原因かもしれないと考えると、背中そのものには原因が存在せず、どんなに検査をしても異常が見つからないことも、一定の根拠になり得るのと考えることができます。

検査で異常が見つかる背中の痛みには適切な処置が行なえます。しかし検査で異常が見つからない背中の痛みは原因を「探す」ことが必要になります。原因が特定できない場合、背中の痛みに対してどのようなアプローチ(治療)を行っても痛みは繰り返される結果となってしまいます。背中の痛みだけでなく、原因を探すことも重要であることを理解しましょう。

実例:背中の痛みを引き起こす「足首の歪み」とは

(a)概要

40代女性のケースです。肩甲骨の周辺、背骨を中心とした範囲に原因不明の背中の痛みを訴えていました。痛みは四六時中で、日によって痛みが強くなったりといった状態が2年ほど継続しているタイミングで来院されました。複数の病院をまわり、なんども検査を受けたが異常は見つからなかったそうです。原因がみつからないものの、改善の可能性を模索しながら様々な治療を試したとのことです。

(b)結果

現在進行形ですが、背中へのアプローチによって症状の軽減が確認できています。ただ、原因に関しては未だに不明です。様々な角度から原因を探る問診をおこないましたが、決定的な要因はみつかっていません。原因がわからないということは、現在おこなっているアプローチも対処療法にすぎない可能性があります。背中の痛みが再発してしまうようでは意味がありません。そこで筆者は足首の歪みに注目しました。

(c)根本原因の追究

現段階ではあくまでも仮説ですが、今回のケースは異常な「足首の歪み」が背中の痛みと関連しているのではないかと考えています。患者さんの足首は「内反変形」「かかとの靴擦れ」が顕著で、患者さん本人もそれを自覚していました。しかし背中の痛みと関連があるとは考えていません。足首に関しては以前から「捻り癖」「段差に足が引っかかる」といった症状があったそうです。ではなぜ、足首の歪みが背中の痛みを引き起こすのでしょうか。簡単にまとめます。

想像してみてください。雪道や凍った道を歩く際、足元が極端に不安定になります。足元はなるべく動かさないように歩き、転んでしまうかもしれないという緊張で上半身に力が入ります。このような状態数分継続されるだけでも疲労を感じるものです。これは女性の「ヒール靴」でも近い状況であると考えられます。ヒール靴を履いて「階段を上がる」「雨でぬれた滑りやすい地面の上を歩く」「重い荷物を持って歩く」などヒール靴を履くだけでも不安定な足元が、状況によってさらに不安定な状況となります。また足首のケガ(捻挫や剥離骨折など)によって足首の安定性が失われることでも、足元の不安定感が強くなります。足首のケガ以外にも、偏平足、ハイアーチ、外反母趾、脚長差、骨盤の歪みなど足首の不安定感につながる要因は、上半身の筋肉の緊張を強くさせる要因として可能性が考えられます。場合によっては背中の痛みではなく「肩こり」「頭痛」「肩関節の痛み」として現れることもあります。明確な原因が見つからない場合、これらの要因も考慮することが必要かもしれません。

原因が見つからないのではなく「思わぬところに潜んでいる」と考えることで広い視点で原因を探ることができます。仮説の段階ですが、背中の痛みや筋肉の緊張を訴えるケースで共通してみられる特徴が「足首の歪み」です。原因不明の背中の痛みが長期間にわたり継続する場合は、足首の歪みについて見直してみることをオススメします。

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