(d)筋力調整
肉離れの発生要因の1つに「筋力差」があります。特に太ももの肉離れでは太もものの前面んい位置する大腿四頭筋、後面に位置するハムストリングスの筋力差が問題になります。競技の特性として、またはトレーニングメニューの偏りによって、例えば太もも前面の大腿四頭筋が極端に発達したとします。一方で反対側のハムストリングスの筋力があまり発達していません。この状況で太ももに強い負荷(デットリフト、高所からの着地など)が加わると「筋力差」に耐えられなくなりハムストリングスが肉離れを引き起こします。身体にある筋肉は「前面」と「後面」がセットで働きます。つまり互いに連動した動きによって関節を動かすのです。そのため、どちらか一方を強化してしまうことは肉離れの発生リスクを高めてしまうことにつながります。トレーニングでは前後の筋肉が均等に強化されるように意識し、常に筋力を調整することが予防につながります。