痛みをとるために

筋トレ初心者(半年未満)が危ない! 怪我につながる筋トレとは

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筋トレ 怪我

整骨院に訪れる患者が抱える怪我の原因として「筋トレで怪我をした」という理由が一定の割合を占めています。身体を鍛えることが目的である筋トレで怪我をしてしまうといった現象は、筋トレ歴の浅い(半年程度)初心者に多く見られるパターンです。今回は初心者が筋トレで怪我をしやすい理由と対策について、筆者の経験も交えて解説します。

なぜ? 筋トレ初心者が怪我をしやすい理由とは

筋トレは実践してみると非常に難しいことがわかります。頭の中でイメージするのと違い、正しいフォームを維持すること、回数をこなすことだけでも大変な作業です。筋トレ初心者が、自己流で筋トレをして怪我をしてしまうことはある意味で当然といえます。ここでは初心者が筋トレで怪我してしまう理由について解説します。

(a)モチベーションが高い

初心者は筋トレに対するモチベーションが高い、正確には「高過ぎる」傾向がみられます。特に筋トレという方法で目指すべき目標が明確になっている場合は、筋トレ開始の最初から全力で取り組んでしまうことも珍しくありません。筋トレで筋肉や関節に多少の痛みや違和感があっても「効いている証拠」というポジティブな捉え方をしてしまいます。筋トレ初期のモチベーションの高さは、怪我につながるリスクを高めてしまうと理解することが大切です。

(b)筋トレに必要な筋肉が不足

筋トレは日常ではほとんど使わない筋肉を酷使することになります。器具やマシーンを使わない自重の筋トレであっても筋肉には相当な負荷がかかっています。筋トレを継続することで筋肉が鍛えられるというステップの前段階として「筋トレをおこなうための筋力」が必要です。特に筆者のようなやせ型の体形で筋肉量が多くないタイプは腕立て伏せをするだけでも肩や肘の関節に痛みを感じます。筆者の場合、筋トレを開始して最初の2カ月くらいは最も軽い負荷でのトレーニングを徹底して継続していました。筋トレとしては物足りないレベルの負荷量です。筋トレを開始して2カ月が経過したころから少しずつ筋肉にボリュームを感じるようになり、そのタイミングで負荷量を増やし始めました。このように筋トレ初心者は筋トレの「準備」から始めることが怪我の予防に繋がると理解することが大切です。

(c)正しいフォームが身についてない

筋トレは同じ動作を反復して行う行為です。このときの「フォーム」は想像以上に重要になります。なんとなく「動かせばよい」というイメージでは筋トレの反復動作が身体にとって負担をかけることになってしまいます。筋トレ以前の問題として、身体に骨盤の歪みや左右差がある場合は特に注意が必要です。左右均等の動きをしているつもりでも、実際の身体の動きは左右バラバラな可能性も十分に考えられます。筋トレ初心者の怪我の多くは「片側」の痛みです。どちらか一方の肩や膝の関節を怪我したり、筋肉の肉離れを引き起こしたりしているケースが多くみられます。これはフォームに乱れが存在している証拠です。正しいフォームが身に付いていない段階では、荷重をかけることがさらなるフォームの乱れを招くと理解しましょう。

筋トレ初心者の怪我を予防するための心構え

筆者が筋トレを行う上での心構えは「怪我をしない」です。筋肉量を増やしたり重い重量を持ち上げることは「怪我をしない」という基本がベースにあります。なぜなら怪我をした時点で筋トレは中止することになってしまうからです。ここでは筋トレを継続するために「怪我をしない」心構えについて解説します。

(a)最初から負荷をかけるのは危険

筋トレは「負荷をかけるもの」というイメージが強いかもしれません。しかし日常生活では使わない筋肉を使うような「動き」をするだけでも筋肉には十分な負荷をかけることができます。ヨガやストレッチのような動きでも筋肉には「刺激」となります。特に運動の習慣がないひとや、運動の経験が少ないひとであれば最初から負荷をかけることは怪我のリスクを高めることになります。初めからトレーニング器具を使って本格的な筋トレをする必要はありません。地味でも自重筋トレから開始して、段階的に負荷をあげていくことのほうが近道です。

筋トレ 怪我

(b)筋トレと休養は同じ比率

筋トレ初心者は身体を鍛えることに意識が向きすぎてしまい、休養を怠りがちです。よく目にするのは「筋肉痛のときは筋トレを休む」という考え方です。しかし、初心者は筋トレという身体への負荷に対してどのような反応が出るのか理解できていない状態です。つまり「筋肉痛が治まったから身体が回復した」と考えてしまうのは時期尚早です。自覚していない身体の疲労、負担が必ずあります。また「休養の期間が長いと筋肉が落ちる」という考え方もありますが初心者はあまり気にしない方が良いでしょう。怪我のリスクを考えれば、筋トレと休養は同じ比率が望ましいバランスです。

(c)筋トレユーチューバーの動画は参考程度にみる

筆者は筋トレを開始してからYouTubeで筋トレ動画を見るようになりました。筋トレ経験者にとって参考になることが多くあり、よい勉強になっています。しかし筆者ような初心者ではあまり参考にならないというのが正直な感想です。有名な筋トレユーチューバーの方は非常にレベルが高く、専門的に筋トレを解説しています。それをそのまま初心者に当てはめてしまうことは危険です。あくまでも自身のレベルにあった筋トレを継続することが大切です。

筋トレ 怪我

筆者(筋トレ歴4カ月)が怪我無く筋トレを継続できている理由

筆者は2018年10月から筋トレを開始して2019年1月時点で筋トレ歴4か月になります。現在まで怪我はありません。体重は62キロから65キロに変化し約3キロ増加、筋トレ開始前に比べて身体が引き締まった印象になりました。もともと一日一食だった食事を1.5食程度に増やしました。まだ着衣の上からでは体形に目立った変化はありませんし、服のサイズも変わっていません。参考ケースとして筆者の「怪我をしないで筋トレを継続する秘訣」について解説します。

(a)毎日1時間程度に留める

筆者はモチベーションを一定に保つことを目的に「毎日」ジムに通っています。また運動を習慣化することも目的の1つです。仕事が終わってからジムで過ごす時間を「1時間」と決めています。最初のうちは物足りない感覚でしたが自重の筋トレと有酸素運動で1時間の運動は十分なエクササイズです。日常で使わない筋肉を使い、心拍数を上昇させ、汗を流す。毎日筋トレを継続することが少しずつ「自信」に繋がり、向上心が生まれます。反対に休養はとっていません。なぜなら、現段階では筋肉痛になるような負荷をかける筋トレはおこなっていないからです。極端に言えば「疲労を翌日に残さない」程度の筋トレに留めているような意識です。筋肉痛がある場合でも、翌日の筋トレを軽めにしたり、有酸素運動だけをおこなうなど柔軟にメニューを変更します。最初の頃は筋肉痛や違和感があっても筋トレを継続していましたが、結果的に筋トレのパフォーマンスが低下することを理解しました。筋トレの内容よりも、自身に身体を運動に慣れさせることを目的に1時間の筋トレを日課としています。

(b)激しい筋肉痛になるまで追い込まない

筋トレを開始して間もないころは「筋肉痛こそが筋トレの成果」だと考えていました。これは間違いではありませんが、筋トレ初心者の筆者には非常に高いハードルです。筆者の場合、恥ずかしい話ですが筋肉痛を引き起こすレベルの筋トレさえできない状態でした。無理をして筋肉を追い込むと、筋肉痛の痛みで翌日の筋トレ1時間そのものに支障をきたすのです。結果的に翌日から数日間は思うようにトレーニングができなくなります。最近では筋肉痛を少しだけ意識するようになりましたが、筋トレ初心者が激しい筋肉痛まで追い込むような筋トレをおこなうのは筋トレの継続にストップがかかることになります。

(c)筋トレの成長曲線(現実)を正しく理解する

どんなにハードな筋トレをしても「筋肉が急激に発達することはない」という原理原則が存在します。つまり短期間で筋肉に強い負荷をかけても比例して筋肉が発達することは現実的に難しいということになります。筋トレと並行して食事管理も必要です。筋トレをしていると食事量を増やしてもそれほと体重は増加しません。筆者の場合でも一カ月で1キロ増加するペースです。筋トレは短期的に無理して頑張ることよりも、長期的に継続することが大切になってきます。筋肉が発達する成長曲線をしっかりと理解しておくことで、危険で無意味な筋トレを予防することができます。

筋トレ 怪我

筋トレ初心者は「怪我」との闘いです。怪我をしやすい筋トレ初期の時期を、いかに怪我を回避できるかが勝負だと筆者は考えます。筋トレが習慣化して少しずつ筋肉量が増えた段階で次のステージを目指す予定です。ぜひ参考にしてください。

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