よくある痛み

肩こりで気になるゴリゴリの正体はたった2つの筋肉だった!

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肩こり ゴリゴリ 正体

肩こりの人なら一度は触れたことがあるであろう「ゴリゴリ」の正体。肩こりが辛くて自分で肩を触ると「なんかゴリゴリしてるな」という経験ありませんか? このゴリゴリが肩こりの正体なのではないかと考える人も多いと思います。そこで今回はこの肩のゴリゴリについて解説していきます。

肩こりで気になるゴリゴリの正体とは一体何なんでしょう。ここでは2つの視点から分析してみます。

(a)筋肉の位置関係でみるゴリゴリ:肩甲挙筋(けんこうきょきん)

解剖学的に筋肉の位置関係から考えると「肩甲挙筋」という筋肉が考えられます。首の付け根付近で、肩こりの人が「痛み」「鈍痛」を感じるポイントです。耳の後ろ(第一頸椎)から始まり首の側面を通り肩甲骨の内側(ここが首の付け根)に停止するこの筋肉は、マッサージや整体など臨床の現場で最も多くアプローチが行われる筋肉です。特に筋肉が停止する肩甲骨の内側は、皆さんが肩こりが辛くて思わず手が伸びる首の付け根です。この部分は筋肉としての厚みもあり、上手く刺激してあげると「痛気持ちいい」「肩が軽くなる」感覚が生まれます。
首や肩周辺の筋肉としてはボリューム感があります。肩こりなどで筋肉が緊張するとより一層存在感が増して触った時に「ゴリゴリ」とした感触になります。

 

(b)肩こりの人の訴えから考えるゴリゴリ:僧帽筋(そうぼうきん)

臨床の現場で、肩こりの人から「このゴリゴリって取れますか?」と質問を受ける場合があります。場所を確認すると「僧帽筋」のボリュームをゴリゴリしているのがわかります。この僧帽筋も上記の肩甲挙筋と位置関係が似ていて、肩こりの原因となる筋肉です。本来はそれほどボリューム感のある筋肉ではありません。しかし慢性的な肩こりや姿勢の悪い状態だとこの僧帽筋が過度な緊張によって厚みを増してきます。ちょうど首の付け根付近でゴリゴリとした感触を生むのが僧帽筋です。

ゴリゴリがあると異常? 気になる場合はどうすれば良い?

先に書いた通り、「ゴリゴリ」の正体は筋肉です。筋肉自体がゴリゴリとなる場合と、筋肉と周りの骨(肩甲骨)との接触によるゴリゴリとはあります。ゴリゴリの正体が筋肉である以上、ゴリゴリを除去することは不可能です。ゴリゴリを除去する為には筋肉自体を除去することになってしまいます。つまりゴリゴリそのものは異常ではありません。誰にでも起こり得ることです。ゴリゴリが肩こりと連動していることが多いので、ゴリゴリを除去すれば肩こりが改善されるのではないかと考えがちですがそれは間違った認識です。
しかし実際問題として肩こりで辛い部分にゴリゴリが存在することは悩ましいことです。ゴリゴリが気になる場合はゴリゴリの軽減を目的にアプローチするのがオススメです。ゴリゴリの原因となる肩甲挙筋や僧帽筋の緊張を取り除くことでゴリゴリの感触も軽減されます。マッサージや整体で肩甲挙筋や僧帽筋に対して、的確に刺激を加えることができればゴリゴリと共に肩こりも軽減されます。

ゴリゴリと肩こりの関連は?

ゴリゴリとはつまり肩こりです。ゴリゴリの正体が肩甲挙筋や僧帽筋なので、ゴリゴリを軽減させることが肩こりの軽減に繋がります。肩こりの改善を目的とした施術では肩甲挙筋や僧帽筋を狙います。的確に2つの筋肉を緩めることができれば、自然とゴリゴリの感触は軽減されます。僧帽筋は身体の表面に位置しているので、ストレッチや温熱パックなどを活用することでセルフでもケアが可能です。しかし肩甲挙筋は筋肉の走行に沿って的確に指圧することでしかアプローチできない筋肉です。施術を受ける際は施術者に「肩甲挙筋をほぐしてほしい」と明確に伝えることが大切です。この部分は筋肉としての厚みもあり上手く刺激してあげると「痛気持ちいい」「肩が軽くなる」感覚が生まれます。肩甲挙筋の働きは「肩甲骨を挙上する」ことです。つまり首を”すぼめる”動きで肩に力が入り肩甲骨と頭蓋骨の距離を縮め首が短くみえてしまうような状態です。肩甲骨が挙上してしまうことで猫背になり、首が短い印象となり鎖骨などのデコルテラインが不鮮明になる原因となります。証明写真など、顔から肩までのサイズの写真は、この肩甲挙筋のアプローチを意識して整体やマッサージを受けることで顔・首・鎖骨の全体としての印象がきれいにみえます。

肩こりで首の付け根付近に存在する「ゴリゴリ」の正体について解説しました。ゴリゴリは筋肉そのものです。除去するのではなく筋肉の緊張を緩めることで軽減される身体の一部と考えるのが正しい認識です。肩こりの連動して存在するゴリゴリはマッサージや整体で軽減することができます。肩こりやゴリゴリが軽減されず困っている人は肩甲挙筋や僧帽筋という明確なアプローチポイントを施術者に伝えてみると良いでしょう。今までとは一味違ったスッキリ感を味わえます。ぜひお試しください。

 

 

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