痛みをとるために

新型コロナで運動不足解消の前に認識すべき自分の身体のこと

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運動不足解消

みなさんこんにちは。笹塚トレース整骨院の石垣です。新型コロナウイルスの影響が様々な形で生活に現れてきました。当初は感染を回避することが課題でしたが、現在は新型コロナウイルスとどうやって向き合っていくか、という次なる段階を迎えていると感じます。そこで今回はライフスタイルの変化による運動不足について解説します。

(a)通勤の消滅

感染予防の観点から、在宅ワークが推奨されるようになりました。苦痛だった満員電車から解放されて喜んでいたのも束の間、平常時でさえ運動不足だった現代人はさらなる運動不足に陥り、私の肌感覚ではそれこそあっという間に体調が総崩れとなっています。自宅と会社の往復でも「それなりの運動」であったと痛感させられます。

(b)運動施設の閉鎖

3密(密接、密閉、密集)空間におけるクラスター(集団感染)を予防する為の対策としてスポーツジムやスタジオは閉鎖措置となりました。平日の仕事終わりや休日に運動をしていた環境が一斉に閉鎖となり現代人は運動する「機会」を失いました。今のようにジムやヨガが復旧する以前はどこで運動していたのか? と首をかしげてしまうくらい運動難民が激増しました。

(c)自宅トレーニング

自粛期間が一ヶ月単位で延長される見通しが顕著になり、現代人は自宅で出来る運動方法について模索をはじめました。自宅で、しかも1人で運動することを余儀なくされた現代人はYouTubeなどで見様見真似で運動をしてみますがおもうように効果を実感することができなかったり不慣れな運動により身体を痛めてしまうという悪循環に陥っています。

大きな変化として3つを挙げましたが、新型コロナウイルスが出現する約三カ月前の生活にはもう戻れないと考えて認識も変化させることが求められています。

国民総運動不足時代の環境認識

新型コロナウイルスの影響で習慣的に運動している人だけでなく、運動習慣が無かった人でも運動不足を実感するほど誰もが「運動」の必要性を感じています。運動するにあたって必要な環境認識について解説します。

(a)運動とは

運動とは何か。運動といえばランニングや筋トレ、ヨガなどが浮かぶと思います。また登山やサッカーなどのスポーツもあります。しかし運動の基本は「歩く」ことだと筆者は考えます。歩くだけでは「運動にならない」と考えている人も多いですが、腕を振り膝を挙げて正しいフォームでリズム良く1時間ほど歩くことは立派な運動です。運動に不慣れな場合はウォーキングから始めるのが安全です。

(b)運動習慣ありの場合

運動習慣を持っている人は今回の自粛期間中に運動不足に陥っています。これは「ブランク(運動空白)」です。定期的に運動していれば身体は負荷や刺激に対して「慣れ」がありますが、ブランクがあると筋肉や関節が硬くなっていることがあります。この状態でいきなりフルパワーで運動をしてしまうとケガにつながります。運動習慣を持っている人はブランクの存在をきちんと認識し、段階的に運動に復帰していくことが大切です。

(c)運動習慣なしの場合

自粛期間がスタートしてから、運動習慣をもっていない人がいきなり運動を始めるケースが増えています。運動への新鮮さ、気持ちのよい疲労感などもあり休養を疎かにしてハイペースで運動をしてしまう傾向が強く感じられます。これは運動習慣を持っていない人が故障する典型的パターンですが、運動習慣を持っていない人でも一度や二度の運動では故障しません。おおよそ一ヶ月程度経過したタイミングで膝に激痛を感じたり腰痛になったりといった経過を辿ります。運動習慣を持っていない人は「物足りない」レベルの運動からスタートしなければなりません。

運動不足環境における運動は、通常の運動とはことなりケガのリスクが高まる傾向があります。積極的に運動した結果、ケガを負ってしまい運動を中止するという本末転倒を回避しなければ、この新型コロナ時代の運動不足を乗り切ることはできないのです。

運動不足と同時に注意が必要なこと

運動不足の次に注意が必要なことについて解説します。

(a)精神

自粛により外出の機会が減るとコミュニケーションも減り、テレビやネットを受動的視聴する時間が増えます。新型コロナウイルス関連の情報はまだまだネガティブな内容が多く、悲観的な印象を与えます。これにより精神的な落ち込みが発生し、さらに長期化すると自力では抜け出せないレベルの抑うつ状態を招いてしまいます。身体の健康だけでなく、心の健康にも注意を払う必要があります。

(b)体重

運動不足である一方、食生活は変わらないという人は注意が必要です。一週間程度の休暇である年末年始では多くのひとが体重増加します。今回の自粛は数カ月程度が見込まれます。普段なら「一時的な体重増加」であっても、今回はそうはいきません。認識を改めて、厳密に体重管理をする意識が必要です。

(c)食事

運動が減っているわけですから食事も減らすくらいが良いバランスです。新型コロナウイルスでも「肥満」は死亡リスクが高いと指摘されています。食べ物、飲み物、アルコール、間食について見直してみることが大切です。

新型コロナの未来

新型コロナウイルスの未来について私見を述べたいと思います。

(a)アフターコロナ?

コロナウイルスに限らず、ウイルスの脅威は今後も起こることでしょう。つまり一時的な出来事ではないと考えています。運動や食事、仕事など「今まで通り」は通用しなくなります。

(b)ウイルスの戦い

人間の進化より、ウイルスの進化の方が明らかに早いです。ワクチンの存在によって脅威の度合いは低下するかもしれませんが、ウイルスとの戦いは今後も続くことでしょう。

(c)健康の定義

新型コロナウイルスに感染しても無症状、軽症、重症、死亡と人によって結果はバラバラです。今までの健康は「病気にならないこと」でした。今後は「感染しないこと」「重症化しないこと」など定義が変わっていくことでしょう。

新型コロナウイルスによる「運動不足」が人類に与える影響の大きさに驚いています。運動不足が長期化すれば、生活習慣病によって健康を失うことになるのではないかと危惧しています。運動はもはや生活の一部として取り入れるべき習慣なのです。

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